種類と価値がなぜ違うのか毛皮の真相
毛皮のコート。その中でもミンクは最上級です。種類が違うことよりは、その毛皮にどれだけの価値があるのか。ファッションとしては毛皮には、他の衣類にはない魅力があります。
例えば質感や手触り。普通の衣類の中でも化学繊維、合成繊維では感触の違いがあります。同じような手触りのものでも、しなやかさや、張りのようなものがリアルファーの魅力なのです。
フェイクファーになると、違いがわかる人だとすぐにわかります。そのぶんだけ劣化したり風化することもあるので、品質管理にはじゅうぶん注意が必要になります。
同じミンクでも、天然物と養殖物での違いがあります。産地での違い。メーカーの加工。どれだけその商品に対して時間と手間をかけて作っているのか。
フォックスはきつね。その中でもブルーフォックスやシルバーフォックスに人気があります。キツネといっても、バリバリとした毛並みではないのでソフト感もあるので違いは歴然。
レザーのような硬質な印象や感触とは違います。レザー製品では、ミンクなどよりも数が少なくて価値はやや高いものです。レザー製品じたいは販売価格が数万円から10万円以上という種類もありますが、ミンクなどは低価格なものもあるので安物もあります。
動物の種類だけで価値は決まりません。本毛皮というものに特殊な価値をつけるのは一部だけ。合成繊維の衣類と違った特別性というのが少ないものです。珍しい動物毛皮が高いかというと、量産品よりは少し高いというくらいです。
多くはミンク。ミンクの生産が多くて、毛皮の中でも主流だからです。昔のような特別性は薄れてきていて、富裕層やリッチな人が着るものという種類ではなくなりました。
手頃になった反面で、高額な種類というのはやや減っているといえます。もちろん10万円以上という販売価格のものはあります。低価格競争でもあり、ブランドを選んだり、産地やメーカーで選ぶということがないならあとは気に入ったものを買うというだけ。
販売価格を見てみればわかります。ショップでは低価格で手頃なものが目に付きます。最高級の品物を買う人がそれほど多いわけではありません。ブランド品はもちろん高額でも売れる商品。10万円、100万円してもミンクのロングコートを買いたいというのは、お金に余裕のある人しかできないことでした。